環境的要因で出来上がる性格とは

　うつ病や双極性感情障害の心理療法を実施している、阪神カウンセリング・ラボは、症状に合わせた心理カウンセリングプログラムを用意して、心理療法を行っています。
　今日のテーマは、「環境因で出来上がる性格」です。

　「新奇性追求」「損害回避」「他者依存」「固着性」は遺伝的性格というのに対して、クロニンジャーは、環境因で作られる性格を3つ上げています。
　①「自尊心」、②「精神性」、③「協調性」です。
　「自尊心」とは、自分のした思考や行動に関して、それはそれでよいという自分に対しての信頼感です。
　「精神性」は、理論や自分を超えるものへの関心です。
　「協調性」は文字通り、他者との協力的な関わりです。
　これらは、生きていく中で培われていくものです。この中で、自尊心は、高ければ高いほど、困難な出来事でのダメージが少なくなるという点で、他の性格の欠点を補う働きをします。
　クロニンジャーが遺伝的性格と環境での性格を区別したのは、一卵性双生児による研究からです。先の4項目は、一卵性双生児の一致率が高く、後の3つはそうでなかった結果からきています。この結果に対しては、まだ定説となっているわけではありませんが、もし、性格に環境と遺伝的要因があるとするなら、遺伝的要因の強い、新しいことへの挑戦心や、危険なものへの関わり方や、人の評価の気に仕方や、こだわりに関しては、その高いとか低いとかの現実を、思い悩んでも仕方ないことになります。





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