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用語集

回避性人格障害

回避性人格障害(かいひせいじんかくしょうがい)または回避性パーソナリティ障害(英: Avoidant Personality Disorder; 以下APDと呼ぶ)、別名「不安人格障害」(Anxious Personality Disorder)は、広汎にわたる「社会的な活動の抑制」「『自分なんかふさわしくない』という感覚」「否定的な評価に対する過敏さ」「社会的な交流の回避」などのパターンによって特徴づけられる、人格障害の一種である。

APDをもつ人は、自分は社会的に不適格で魅力に欠けていると考え、笑われること、恥をかくこと、排除されること、嫌われることを怖がり、そのために、社会的な交流を避けようとする傾向をもつ。自分は孤独者(loner)であるとし、社会から取り残されている感覚を訴えるのが典型である。

通常、成人期早期に自覚され、子どもの頃に親や友人から排除された(と本人が感じた)ことと結びつけて考えられている。排除されたと感じたことが「APD特有の『人間関係の気にしすぎ』のせい」であるのか(または客観的に排除が存在したのか)については、定説には至っていない。

診断基準 (DSM-IV-TR)

アメリカ精神医学会のDSM-IV-TRでは、次のように定義している。

成人期早期までに始まり、多様な場面で表れる、広汎にわたる「社会的な活動の抑制」(social inhibition)、「『自分なんかふさわしくない』という感覚」(feelings of inadequacy)、「否定的な評価に対する過敏さ」(hypersensitivity to negative evaluation) のパターンで、以下のうち4つ以上で現わされるもの。

1. 非難、反対意見、排除を怖れるあまり、人との接触の多い職業活動を避けようとする。
2. 自分が好かれていると確信しないかぎり、人との交流をもとうとしない。
3. 自尊感情(feelings of self-worth)が非常に低く、恥をかいたり、笑われたり、排除されたりすることを怖れるあまり、親密な関係づくり(initiating intimate relationships)を控えようとする。
4. 社会的状況のもとでは、「非難されはしないか」「排除されはしないか」という心配にいつも心を奪われている。
5. 「自分なんかは(相手に)ふさわしくない」との思いから、人との出会い(new interpersonal situations)においても交流を控えてしまう。
6. 自分は社会人として不適格(socially inept)である、魅力に欠ける人間である、他の人よりも劣っている、などと考えている。
7. 新しく何かを始めることは「恥ずかしい(embarrassing)思いをしてしまうかもしれない」ので、そのようなリスクを取ることを極端に嫌がる。

他の精神疾患との関連

研究の示唆するところによれば、社会的な交流の場面において、APDをもつ人々は、社会恐怖をもつ人々と同様に、自分自身の内面的な反応を極度に気にする傾向がある。しかし同時に、彼らは相手の反応をも極度に気にしており、これは社会恐怖の人々とは異なる点である。こうした「気にしすぎによる極度の緊張」という観点から、多くのAPD患者に見られる「話しぎらい」や「無口」を説明することもできるかもしれない。つまり、自分自身と他者とを気にしすぎ、そこに心が奪われてしまっているため、流暢に話すことが難しくなっている、と考えられるのである。

数字的評価は各種の診断方法により大きく異なるとはいえ、一般に、APDはとくに不安障害をもつ人々に多いことが報告されている。パニック障害と広場恐怖症とをもつ人のおおむね10 - 50%、また、社会恐怖(社会不安障害)をもつ人のおおよそ20 - 40%が、APDをもっているとされる。全般性不安障害をもつ人のうち最大45%、また、強迫性障害をもつ人の最大56%の人がAPDをもっている、との報告もある。DSM-IVでは触れられていないが、以前には、境界性人格障害とAPDとの複合的な特徴をもつ「回避性・境界性混合障害」(avoidant-borderline mixed personality; APD/BPD)が提唱されたこともあった。

原因

APDの原因は明らかになってはいないが、社会的、遺伝的、心理学的な要因が複合的に影響している可能性が考えられる。また、遺伝的な気質要因に関連している可能性が考えられる。とくに、小児期・青春期におけるさまざまな不安障害の存在が、「引っ込み思案」や「臆病」や「新しいことに対して尻込みする」などの特徴をもつ気質と関連づけて考えられている。

APDと診断された人の多くが、幼い/若い頃に、長期にわたって親からの非難や排除を受けつづけた辛い経験をもっている。排除的な親と繋がりたいという一心から、彼らは関係性を渇望するが、繰り返し非難を受けるうちにやがて、彼らの願いは徐々に「防衛的な殻」へと変質してゆくのである。

症状

APDの患者は自分の欠点にばかり注目しており、「自分が排除されることは決してない」と思えたときだけにしか人間関係をもとうとしない。喪失や排除の体験は彼らにとってあまりにも辛すぎるため、人と繋がるようなリスクを冒すよりは、むしろ孤独を選ぼうとするのである。

* 非難や排除に対する過敏さ。
* 自らすすんで社会的孤立を選んでいる。
* 親密な人間関係を熱望していながら、その一方で、社会的な場面においてはあまりにも引っ込み思案である。
* 他者との交流を避けようとする。
* 「自分なんかふさわしくない」という感覚。
* 自尊感情(self-esteem)の低さ。
* 他者への不信。
* 極度の引っ込み思案(shyness)、臆病。
* 親密さを求められる場面でも情緒的な距離を置いてしまう。
* 非常に自己意識的(=いわゆる自意識過剰)。
* 自分の対人関係の問題について自分を責めている。
* 職能上に問題を生じている。
* 孤独なる自己認識。
* 自分は人より劣っていると感じている。
* 長期にわたる物質依存/乱用。
* Investment in fixed fantasies。

治療

治療には、ソーシャルスキルトレーニング、認知療法、少しずつ社会的な接触を増やしていく曝露療法、ソーシャルスキルの実践のためのグループ療法、ときには薬物療法など、さまざまな技法が用いられる。

APD患者がセラピストを信頼できなくなったり、排除への怖れを抱いてしまった場合、治療のためのセッションから逃げてしまうことが多い。このため、患者の信頼を獲得し、維持することが、治療の最大の鍵である。個人面接型のセラピーにも、ソーシャルスキル・グループ療法にも言えることだが、治療の主たる目的は、患者が自分自身の「大げさなまでに否定的な自己像」(exaggeratedly negative beliefs about the self) に取り組むようになってもらうことであると言える。

ウィキペディア参照:https://ja.wikipedia.org/

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